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ソノ(其の)

31/12/2013 20:28

→「その(其の)

用例

このあいびき先年仏蘭西《フランス》死去した露国では有名な小説家ツルゲーネフという端物《はもの》です今度徳富先生依頼訳してみました訳文我ながら不思議とソノ何んだこれでも原文きわめておもしろいです
九月中旬というころ一日自分さる座していたことあッた今朝から小雨降りそそぎその晴れ間にはおりおり生ま煖《あたた》かな日かげ射してまことに気まぐれな空ら合いあわあわしい白ら雲空ら一面棚引くかと思うとフトまたあちこち瞬く間雲切れしてむりに押し分けたような雲間から澄みて怜悧《さか》し気《げ》に見えるごとくに朗《ほがら》かに晴れた蒼空のぞかれた自分座して四顧してそして傾けていた木の葉頭上幽《かす》かに戦《そよ》いだその聞たばかりでも季節知られたそれ春先するおもしろそうな笑うようなさざめきでもなくゆるやかなそよぎでもなく永たらしい話し声でもなくまたおどおどしたうそさぶそうなお饒舌《しゃべ》りでもなかッたただようやく聞取れる聞取れぬほどしめやかな私語であったそよ吹く忍ぶように木末伝ッた照る曇るじめつくようす間断なく移り変ッたあるいはそこありとあるすべて一時微笑したように隈なくあかみわたッてさのみ繁くないほそぼそとした思いがけず白絹めくやさしい光沢《つや》帯び地上散り布《し》いた細かな落ち葉にわかに映じてまばゆきまでに金色《こんじき》放ち頭《かしら》かきむしッたような「パアポロトニク」(類いみごとなしかも熟《つ》えすぎた葡萄めく帯びた際限なくもつれからみして目前透かして見られた
ツルゲーネフ作・二葉亭四迷訳「あひゞ」1888、冒頭)
ニモマケズ
ニモマケズ
ニモ
暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダモチ
ナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日玄米
味噌少シ野菜タベ
アラユルコト
ジブンカンジョウ入レズニ
ヨクミキキワカリ
ソシテワスレズ
野原
※(「「蔭」の「陰のつくり」に代えて「人がしら/髟のへん」、第4水準2-86-78)かげ
小サナ萓ブキ小屋ヰテ
病気コドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ツカレタアレバ
行ッテソノ負ヒ
死ニサウナアレバ
行ッテコハガラナクテモイヽイヒ
ケンクヮソショウアレバ
ツマラナイカラヤメロイヒ
ヒドリトキナミダナガシ
サムサ
ナツオロオロアルキ
ミンナデクノボーヨバレ
ホメラレセズ
ニモサレズ
サウイフモノ
ワタシナリタイ
宮沢賢治/宮澤賢治(1896-1933)「ニモマケズ」遺稿、冒頭)