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雪(ゆき) 名詞・作品名

22/01/2016 04:23

→「ゆき(雪)

用例

[発表年順]
 長いこと物蔭にはまだ殘つて居り村端れ一片《ひとつ》青んでゐない晴れたそことなく霞んで雪消《ゆきげ》泥濘《ぬかるみ》處々乾きかかつためいた薄ら温かく吹いてゐたそれ明治四十四月一日ことであつた
 學年始業式なので、S尋常高等小學校代用教員、千早健《ちはやたけし》平生より少し早目に出勤した白墨《チヨオク》汚れた木綿紋附擦り切れた長目穿いてクリクリした三分刈帽子冠らず――帽子有つてゐなかつた。――亭乎《すらり》とした眞直にして玄關から上つて行く早出生徒毎朝控所彼方此方から驅けて來て恭しく迎へる中には態々叩頭《おじぎ》する許《ばつか》り其處待つてゐるあつたその殊に多かつた平生三倍四倍……遲刻勝な成績惡いさへ交つてゐた。健直ぐ其等心々溢れてゐる進級喜悦想うたそして何がなく曇つた
 
その解職願してゐた
石川啄木「足跡」1909、冒頭
 
眼が覚めたら昨夜《ゆうべ》抱いて寝た懐炉冷たくなっていた硝子戸越《ごし》に、眺めると、重い三尺ほどように見えた痛みだいぶ除《と》れたらしい思い切って起き上がると、予想よりも寒いには昨日《きのう》そのままである
夏目漱石「火鉢」『永日小品』1909、冒頭
宮沢賢治/宮澤賢治(1896-1933)「雨ニモマケズ」遺稿、冒頭
ところで
とは、古代人にとつては米の花の前兆で、つまり豊作を約束するめでたいものであつた。不快なもの、いやなものでは決してなく、桜の花と同様に秋の収穫を占ふ吉兆であつた。これは折口信夫の説くところだが、まことに鋭い指摘である。
(丸谷才一「新々百人一首」1999)
[発表年未詳・筆者生年順]
狂へるは世かはたわれか無限
目迫秩父(1916‐1963))