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おぬし(御主・お主) 代名詞

03/04/2014 11:30

アクセント:おし]
二人称
人称代名詞。おまえ。そなた。室町以降用いられ、同輩もしくはそれ以下の者に対する語。古くは男女に用いた。местоимение за второ лице (ти), използвано от периода Муромачи към равни или по-нисшестоящи от говорещия; в миналото се е използвало и за мъже, и за жени

用例

おぬしか様な者は叶ふまい
(「蒙求抄16~17世紀
日頃おぬしが兎や角と、異見がましく悋気《りんき》をするも
歌舞伎河竹黙阿弥小袖曾我薊色縫」1859)
五助は人間言うように言った
おぬし畜生じゃから知らずにおるかも知れぬが、おぬしさすって下されことのある殿様は、もう亡くなり遊ばさそれでなってなされお歴々きょう切ってなさるおれ下司《げす》あるが、扶持《ごふち》を戴いてつないだお歴々変ったことはない殿様かわいがって戴いたありがたさ同じことじゃそれでおれ切って死ぬるのじゃおれ死んでしもうたおぬし今から野ら犬なるのじゃおれそれかわいそうならん殿様をしたは岫雲院で井戸飛び込んで死んだどうじゃおぬしおれ一しょ死のうとは思わんかいもし野ら犬なって生きてたい思うたこの握り飯食ってくれい死にたい思うなら食う
 こう言って見ていたが、は五助のばかり見ていて握り飯食おない
森鷗外阿部一族」1913)
それならおぬし死ぬるか」と言って、五助はきっと見つめた
 一声鳴いてふった
よいそんなら不便じゃ死んでくれいこう言って五助は抱き寄せて脇差抜いて一刀刺した
森鷗外阿部一族」1913)
一座見渡した主人口を開いた。「夜陰呼びやったのによう来てくれた家中一般じゃというからおぬしたち聞いたに違いないこの弥一右衛門が瓢箪塗って切るじゃそうなそれじゃによっておれ瓢箪塗って切ろう思うどうぞ見届けてくれい
森鷗外阿部一族」1913)
弥一右衛門は笑った。「そうであろうばかり見える近眼《ちかめ》ども相手するなそこでその死なぬはずおれ死んだら許しなかったおれじゃいうておぬしたち侮るものあろうおれ生まれたのはじゃしょうことがない受けるとき一しょ受けい兄弟喧嘩するなさあ瓢箪切るのをよう見ておけ
森鷗外阿部一族」1913)
兄き」と二男弥五兵衛が嫡子言った。「兄弟喧嘩するなと、お父っさん言いおいたそれには誰も異存あるまいおれ島原持場悪うて知行もらわずにいるからこれからおぬし厄介なるじゃろうじゃが何事あってもおぬしたしか一本あるというものじゃそう思うていてくれい
森鷗外阿部一族」1913)
光尚阿部討手言いつけられて、数馬喜んで詰所下がる傍輩一人ささやい。「奸物にも取りえあるおぬし表門采配振らせるとは殿にしてはよく出来た
森鷗外阿部一族」1913)
森鷗外阿部一族」1913)