やうに(様に)

14/11/2017 10:16

→「ように(様に)

用例

[発表年順]
「やうに」用例(1890年代)
 とう/\始末困《こう》じて《かたはら》寝てゐるゆり起した夢心地先程から子供やんちやそれなだめあぐんだ良人意識してゐた夜着感ずる警鐘聞いた消防夫敏捷さを以て飛び起きた然し意識ぼんやりしてするでもなくそのまゝ暫くぢつとして坐つてゐた
 
いら/\した然し直ぐ正気返らした急に重味取り除《の》けられた感じながら立上つて小さな寝床行つた布団から半分乗り出して子供寝かしつけて居たでなければ子供承知しないのだと云ふこと簡単に告げてもぐり込んだ真夜中寒さ両方やうにしてゐた
与謝野晶子/與謝野晶子晶子詩篇全集」1929、冒頭
「やうに」用例(1940年代)
飯田蛇笏「秋風」『山盧随筆』1958、冒頭
[発表年未詳・筆者生年順]
岩野泡鳴(1873-1920)「鹽原日記冒頭
讀み乍ら東北人たる作者西國土地書いてゐること感じた眞實即した立場から云ふ西國地方色西國人らしい情調乏しい云つていゝ默阿彌島千鳥松島千太明石島藏には大まかながらも東北人中國人との面目現はれてゐる徳富蘆花黒潮出て來る肥後人長州人にも何處となくその出生地面影見られる眞山新作人物には土佐つぼらしいところ長州人らしいところさう現はれてゐないやうである言葉佐訛り薩長土語殆んど用ひなかつたのは取つて付けたやうに所々用ひるよりも却つてサッパリしていゝのであるがそれにしても臺詞臭ひない田舍青武士一知半解理窟振り廻してあばれてゐるにしては臺詞調ひ過ぎてゐる中村吉藏井伊大老など幕末物西國武士無器用な締りない臺詞どことなくあの若い下級武士らしい趣きあつたやうに思ふ
正宗白鳥(1879-1962)「文藝時評真山青果坂本龍馬」」)
「やうに(様に)」用例(会津八一/會津八一(1881-1956))