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春(はる) 名詞・作品名

09/03/2016 06:09

→「はる(春)

用例

[発表年順]
 越後三条生れなり兼ねたり伯父春庵とて医師なりよりは伯父愛せられて幼きより手習学問こと皆な伯父世話なりし自ら言う異ななれど物覚えよく聞て二三知るほどなりしゆえ伯父なお入れてこのこそ穂垂という苗字知らせまたその生国としてこのをも挙るものなれとていよいよ珍重して教えられ逢えばその吹聴さるる嬉しき思いますます学問入れしゆえ神童言われ十三小学校助教なれり名誉伯父面目ためには三条町幅狭きようにてこのばかりか近郷褒め草ある県令学校巡廻あり講義聴かれて天晴慧しきかなこれまで巡廻せし学校生徒うち比べるなし校長語られたりこの洩れ聞きてさてはこの冠たるのみならず新潟県下第一俊傑なりしこの県下第一ならば全国英雄集まる東京出るとも第二流には落つまじ俄かに気強くなりて密かに我と握りて打笑みたりこの頃考えには学者政治家などという区別考えなく豪傑英雄というのみにはありしなりさりければなおさらに学問励み新たに来る教師には難問かけて閉口させにはにも伯父にも開かせぬなり十五新潟出て英学せし教師教うるところ低くして満足せず八大家文読み論語さえ講義天下経綸せんとするオメオメと持つ持つ風船乗ってしつつ廻るのと児戯に類する学ばんや東京出でばかかるあるまじ深淵あらねば潜れず東京出て我が才識研ぎ驚かすほど大功業建てる天下第一大学者ならん一詩のこして新潟学校去り在所かえりて伯父出京語りし伯父顰め、「東京にて勉学望むところなりしかしまだ早し卑近なりとて知り覚ゆるだけ方便なり二三新潟にて英学なしその上にて東京出でよ学問にはよらじ上磨きだけ東京にてせよ止められ屈して一年独学したれどはしる如き出京志し弱き手綱繋ぐべきにあらず十七なりし決して伯父乞いもし許されずは出奔せん覚悟様子それ悟りて左まで思わば出京せよ許可得たり
饗庭篁村良夜」1889、冒頭
「春(はる)」用例(1909)
阿部一族喜び非常であった世間咲き歌うであるのに不幸にして神仏にも人間にも見放されてかく籠居している我々であるそれ見舞うてやれというその言いつけ守って来てくれる実にありがたい心がけ心から感じたたち流してこうなり果てて死ぬるからは世の中誰一人菩提弔うてくれるものあるまいどうぞ思い出したら一遍回向してもらいたい頼んだ子供たち門外一足出されぬのでふだん優しくしてくれた柄本女房見て右左から取りすがってたやすく放して帰さなかった
森鷗外阿部一族」1913)
トタンがセンベイ食べて
の日の夕暮は穏かです
アンダースローされた灰が蒼ざめて
の日の夕暮は静かです
中原中也山羊の歌」1934、より)
また来ん
と人は
しかし私は辛いのだ
が来たつて何になろ
あの子が返つて来るぢやない
中原中也「在りし日の歌」1938、より)
「春(はる)」用例(1999)
 寒さ緩み陽気感じられるようになってきました季節サクラをはじめウメモモなど多く木々咲かせます
 ところでこれらなぜ一斉に咲くのでしょうなんて暖かくなれば咲くものだと思うかもしれません確かに気温上昇重要ですただ皆さん咲かせるいつその準備しているご存じです実は開花するにはすでにとなる花芽《はなめ》)作られ咲かせる準備できているのですそう考えるまで待って一斉に咲くというのは不思議ではありませんか一体どういう仕組みなのでしょう
 サクラウメなど成長抑える休眠物質作りますそれ花芽たまる落ち花芽休眠という期間入りますこの期間花芽成長しません休眠から目覚めるには一定低温期間経験すること必要です。「一定低温期間とはどれくらいというそれによって違うことわかっています例えばサクラソメイヨシノでは5前後気温900時間必要だされていますそして休眠から目覚める成長抑えていた休眠物質減り始めますそれなくなる成長再開なって一日平均気温1213なる開花するのです
 一斉に咲く仕組みわかりいただけました私たち寒さ去るのを待つばかりです咲くためにはその寒さ必要なものなのです
(記事、2012、
冒頭
[発表年未詳・筆者生年順]
 昨日所謂彼岸中日でした吾々やうに田舎住むもの生活これから始まるといふです東京市中離れた此の武蔵野最中住んで居るから今日片寄せてある取り出してこの楽しむ為に根分しようとして居るところです実は久しいこと作つて居るのであるが二三年間思ふあつてわざと手入れしないで投げやりに作つて見た一体と云ふもの栽培法調べて見る或は菊作り秘伝書とか植木屋口伝とかいふものいろ/\とあつてなか/\面倒なものですこれほど面倒なものとすれば到底素人には作れないと思ふほどやかましいものですそして色々な秘訣守らなければ存分に立派な作られないといふことなつて居るところが昨年一昨年あらゆる菊作り法則無視して作つて見たたとへば早く根分けすること植ゑるには濃厚な肥料包含せしめなければならぬことなるべく大きなもの用ゐること五月七月九月摘まなければならぬこと日当りよくすること毎日一回乃至数回与へなければならぬことなつて肥料追加雑草除くことなどまだ/\いろ/\心得あるにも拘らず二三まるでやらなかつた根分やらず小さい植ゑた儘で取り替へせず摘まず勿論途絶え勝であつた云はゞあらゆる虐待薄遇とを与へたのだそれでもなるらしくそれ/″\出て綺麗な相当に優しい見せてくれたそれで考へて見れば栽培といつても絶対的に必須なものでもないらしい手入れすれば勿論よろしいしかし手入れ無くとも咲く植木屋などよく文人作りなどつけて売つて居るのはなどから見ればいつも少し出来過ぎて居てかへつて面白くない咲いた天然美しさより多く惹かれぬでもない
会津八一/會津八一(1881-1956)「根分しながら冒頭
窓あけて窓いっぱいの

種田山頭火(1882-1940))
を愛する人は 心清き人
すみれの花のような ぼくの友だち
(「四季の歌」より)
が来た が来た どこに来た
山に来た 里に来た 野にも来た
(童謡「春」)
天上も遠からず鳶《とび》の笛
(杓谷多見夫)
よきことの待ちゐる思ひ立ちぬ
(桑田詠子)
船酔のごとくになかばかな
(鈴木了斎)
だいぶ暖かくなってきても近いなと思ったら、また寒くなってしまいましたね。Затопли се и тъкмо си помислих, че вече наближава пролетта и ето че отново застудя.
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