人間(にんげん)

15/10/2015 15:53

→「にんげん(人間)

用例

  の如く近來和歌一向に振ひ不申正直に申し候へば萬葉以來實朝以來一向に振ひ不申實朝といふ三十にも足らでいざ是からといふにてあへなき最期遂げられ誠に殘念致しあの人をして十年活かして置いたならどんなに名歌澤山殘したかも知れ不申兎に角に第一流歌人強ち人丸赤人餘唾《よだ》舐《ねぶ》るでも無く固より貫之定家糟粕しやぶるでも無く自己本量ママ屹然として山嶽高き爭ひ日月競ふ實に畏るべく尊むべく覺えず膝を屈する思ひ有之古來凡庸評し來りし必ずなるべく北條憚りて韜晦せしさらずば大器晩成なりし覺え立つにて文學技藝達したらん人間としては下等居る通例なれども實朝全く例外相違無之何故申す實朝器用といふのでは無く力量あり見識あり威勢あり時流染まず世間媚びざる例の物數奇連中死に歌よみ公卿迚も同日には論じ難く人間として立派な見識ある人間ならでは實朝如きある詠みいでられまじく眞淵極めて實朝ほめたなれども眞淵ほめ方まだ足らぬやうに眞淵實朝妙味半面知りて半面知らざりし故に可有之
正岡子規歌よみに与ふる書」1898、冒頭
「人間(にんげん)」用例(1913)
[発表年未詳・筆者生年順]
 人間天使でもなければ、でもない。しかし不幸なことは、人間天使のように行動しようと欲しながら、のように行動する。
(パスカル)
  
人間たよるやうになつてもうよほど久しいことであるのにまだ根気よくそれやつてゐるたより縋り崇め拝むこの心から城壁祭壇神像殿堂作られたいつまでもこの世留めたいと思ふ作るために東洋でも西洋でもあるひは何処《はて》でもから人間努めてゐる姿目ざましい死ぬそのまま地びた棄てておいても膿血腐肉流れつくしただけ似て永く遺るべき素質であるのに遺族友人称へるもの集つて点けて焼くせつかくまで粉々に砕けてしまふそれ拾ひ集めて底深く地中埋めてその上いかつい四角な立てる御参りするといへばまるでそれ故人であるやうにその拝むそしてその大きいほど貞女孝子褒められる貧乏ものこんなでも孝行むづかしい
会津八一/會津八一(1881-1956)「一片冒頭
そんかとくか
人間のものさし
うそかまことか
佛さまの
ものさし
相田みつを(1924-1991))