それに

28/12/2015 05:36

アクセント:それに
1.
1-1.
その上(に)。それに加えて。さらに。освен това; при това; плюс това
彼女は立派な人物だ。それに、仕事もできる。Тя е невероятен човек. Освен това е и много кадърна. きょうは天気もいいし、それにそよ風も吹いている。Днес и времето е хубаво, а и подухва приятен вятър.
1-2.
そうであるのに。それなのに。しかるに。(и) въпреки това; (и) макар че е така; (и) независимо от това
1-3.
それによって。それにより。その結果。поради това; при това; като резултат от това
2.
代名詞それ」+格助詞」。
ああ、そのブローチ、それに付けたらよく合うね

用例

1-1.
 日曜午前十時三階花子部屋ではニコライ堂鐘の音よくきこえた狭い部屋汚ながる山川に対して、花子その思いもかけぬ西洋風な音色だけ自慢できるしたカランコロンと鐘の音のびやかにひびきわたってくるその方角あった少しはなれて建っている裏手三階かくれてドォム見えないなる高々と中空かがやきだすドォム十字架青色ネオンむろんそこからは見られなかった日曜その時刻その目をさますことなければここ有名な教会堂あたりとは気づかぬにちがいないそれほどこの部屋ありさま白々と清潔な延ばしている聖《ひじり》橋や、重々しく四角ばってうずくまる湯島聖堂それに異国風な緑色ふくらんでいる教会丸屋根その一角ひろびろと打ち展《ひら》かれた美しい風景とは似ても似つかぬものであった
武田泰淳部屋1951冒頭
1-2.
殿上の台盤には人もつかず。それに、豆一盛りやをらとりて
清少納言枕草子平安中期
此の聖人達は公召すだに速かに山を下らぬ人どもなり。それに修行の次《ついで》にここにおはしたるは希有《けう》の事なり
(「今昔物語集平安後期
「それに」1-2.用例(1913)
1-3.
その時は源氏のみぞ様々大臣・公卿にておはせし。それにこのおとどなむ南円堂を建てて
(「大鏡平安後期
右大臣《みぎのおとど》にまかせ申すとだに言ひやり給はざりければ、それにこそ菅原の大臣御心のままにまつりごち給ひけれ
(「大鏡平安後期
2.
 彼等自己作品一字書くとするそしてありのまま語るとする。(実際彼等大部分形式でも使用避けている)。それら今まで私小説作家比べたらとてもとは考えられぬほど膨脹変色異様なまでから離脱して行こうとする複雑な生物見えるそれら遠距離から操縦される無人ロケット機ように動くこともある死体解剖するメスようにはたらくこともあるその時々これら運動捕えるためには作家いわば絶えず極大世界から極微世界飛び移る覚悟するように風圧熱度地球自転による対象変化測定していなければならないであろう私生活記録という一見安定した苦業かくしてこれらたち活動によって内側から破られしかも外界宇宙線絶え間なく吸収することによって不安定だ未来性ある試煉ならねばならないこのような並立状態宇宙拡散した群れように眺められる場所我々立っているわけであるそのような景観一度接してしまった以上逆にそれに接する文学的個人とは全く別な以外存在許されないのだ称してもよいしたがってこの登場する小説表現形式拡大変革求めるのは伝統断続するというこましゃくれた野望からではなくきわめてささやかな日常感覚から発しているのだ確信できるのであるこれらたちにとって風俗風俗としてうけとめ書き流す小説横行まるで別世界できごとように淡い哀愁ともなって感ぜられてくるのも致しかたないことであろう
武田泰淳ささやかな感想--戦後作家並立について1952