袴(はかま)

29/09/2017 18:01

→「はかま(袴・褌)

用例

 一休和尚いとけなきときよりには変はりたまひて利根発明なりけるとかやをば養叟《やうそう》和尚申しけりこびたる檀那ありて常に来たりて和尚参学などしはべりては一休発明なる心地よく思ひて時折たはぶれ言ひて問答などしけり
 あるときかの檀那皮袴着て来たりける一休門外にてちらと走り入りてへぎ書きつけ立てられける
  
この固く禁制《きんぜい》なりもしもの入《い》るときその必ずばち当たるべし
書きておかれけり
 かの檀那これ見て、「ばち当たるならばこのお寺太鼓何としたまふ申しける
 一休聞きたまひ
さればとよ夜昼三度づつばち当たるあひだその方へも太鼓ばち当て申さむ着られけるほどに
おどけられけり
(「一休咄」1668)
「袴(はかま)」用例(1909)
 権右衛門一同呼び入れた重手自宅舁いて行かれたたちほか芝生平伏した働いたものよごれている小屋焼く手伝いばかりしたものばかりあびているそのばかりあびた十太夫いた。光尚かけた
「十太夫、そち働きどうじゃった
はっと言ったぎり黙って伏していた。十太夫大兵臆病者阿部屋敷うろついていて引上げ小屋かけたときやっとおずおずはいったのである最初討手仰せつけられたとき出るところ劍術者新免武蔵見て、「冥加至極ことじゃずいぶん手柄なされいと言って背中ぽんと打った。十太夫失ってゆるんでいた締め直そうとしたふるえて締まらなかったそうである
森鷗外阿部一族」1913)