さざめき 名詞・活用形

13/02/2012 17:37

アクセント:さざめきガざめき
1.
動詞
さざめく」の連用形
2.
さざめくこと。また、そのにぎやかな声や音。ざわめき。врява; глъч; също, ромон; шумолене
祭りの(夜の)さざめきпразнична глъч はるかに波のさざめきを聞くслушам далечния ромон на вълните

用例

1.
春の宵の一刻を千金と、さざめき暮らしてこそ
夏目漱石草枕」1906)
2.
このあいびき先年仏蘭西《フランス》死去した露国では有名な小説家ツルゲーネフという端物《はもの》です今度徳富先生依頼訳してみました訳文我ながら不思議とソノ何んだこれでも原文きわめておもしろいです
九月中旬というころ一日自分さる座していたことあッた今朝から小雨降りそそぎその晴れ間にはおりおり生ま煖《あたた》かな日かげ射してまことに気まぐれな空ら合いあわあわしい白ら雲空ら一面棚引くかと思うとフトまたあちこち瞬く間雲切れしてむりに押し分けたような雲間から澄みて怜悧《さか》し気《げ》に見えるごとくに朗《ほがら》かに晴れた蒼空のぞかれた自分座して四顧してそして傾けていた木の葉頭上幽《かす》かに戦《そよ》いだその聞たばかりでも季節知られたそれ春先するおもしろそうな笑うようなさざめきでもなくゆるやかなそよぎでもなく永たらしい話し声でもなくまたおどおどしたうそさぶそうなお饒舌《しゃべ》りでもなかッたただようやく聞取れる聞取れぬほどしめやかな私語であったそよ吹く忍ぶように木末伝ッた照る曇るじめつくようす間断なく移り変ッたあるいはそこありとあるすべて一時微笑したように隈なくあかみわたッてさのみ繁くないほそぼそとした思いがけず白絹めくやさしい光沢《つや》帯び地上散り布《し》いた細かな落ち葉にわかに映じてまばゆきまでに金色《こんじき》放ち頭《かしら》かきむしッたような「パアポロトニク」(類いみごとなしかも熟《つ》えすぎた葡萄めく帯びた際限なくもつれからみして目前透かして見られた
ツルゲーネフ作・二葉亭四迷訳「あひびき」1888)
どこか美しいない
一日仕事終り一杯黒麦酒
立てかけ置き
大きなジョッキかたむける
どこか美しいない
食べられるつけ街路樹
どこまでも続き すみれいろし た夕暮
若者やさしいさざめき満ち満ちる
どこか美しいない
同じ時代ともに生きる
したしさおかしさそうして怒り
鋭いなっ たちあらわれる
(茨木のり子「六月」『見えない配達夫』)