である 連語

10/10/2017 09:30

1.
連語
断定
助動詞」の連用形」と補助動詞ある」が付いたもの。また、断定助動詞なり」の連用形「に」に接続助詞」、補助動詞あり」の付いた「にてあり」の音変化とする説もある。鎌倉時代発生し、室町時代に発達したで、「じゃ」「」はこれから出たものともいう。現代では、文章語・演説口調の常体として用いられる。体言及び体言に準ずるものに広く接続するほか、活用語連体形助詞」をはさんで付く(「であろう」の形だけは活用語に直接に付く)。現代語では「」と同じ働きをもつものとして、「である」全体を一語の助動詞とみる説もある。「静かである」「立派である」などは、通常、形容動詞連用形「静かで」「立派で」にそれぞれ補助動詞ある」が付いたものと説かれる。「である」の打ち消しの言い方としては「でない」が用いられる。]
1-1.

断定する。
一足す一は二である それとこれとは別の話である 何事も民主的に議論の末に進めるべきである

1-2.

[「
のである」「なのである」ので。]
原因
理由根拠決意などの説明を強く述べる。
失敗したとしても、それは私が自ら選び取ったことなのである 約束は守ってもらわないと困る、それはあなたから言い出したことなのである 景気停滞が続くのは政府の責任なのではなく世界経済が低迷しているからなのである

1-3.

[「…であれ、…であれ」の
で。]
事柄を列挙するのに
用いる。…であっても、…であっても
虫であれ人であれ、生けるものは必ず死ぬ
2.
形容動詞連用形語尾」+補助動詞ある」。
3.
→「てある

→「であった」・「であり」・「
でもある・「なのである・「のである

用例

1-1.
1-2.
のである
なのである
2.
 切れたから、立ち留まって仰向くと、火の粉もう通る置く澄み切って深いに、数を尽くして飛んで来ては卒然消えてしまうかと思うとすぐあとから鮮なやつが、一面吹かれながら追《おっ》かけながらちらちらしながら熾《さかん》あらわれるそうして不意消えて行くその飛んでくる方角見ると、大きな噴水集めたように一本なって隙間なく寒い染めている二三大きなある長い石段途中太い静かな夜《よ》張って土手から高く聳えているその後《うしろ》から起る黒い動かぬことさらに残して余る真赤である火元この高い土手に違《ちがい》ないもう一町ほど行って上《あが》れば現場出られる
夏目漱石「火事」『永日小品』1909、冒頭
「である」2.用例(1913)
「である」2.用例(1941)
大石慎三郎江戸時代」1977)
 かんけりかん思いっきりけっとばすとき気持ちいいんだ小六男の子いう中心置かれたあきかん吸い寄せられるようにして物陰から物陰へと忍び寄っていく見せたオニとの距離見切ったときもうからだ物陰からとび出しているオニ猛然と迫ってくるオニからだほとんど交錯するようにしながら一瞬早くあきかん横腹蹴るあきかん空中ゆっくり描いてくるりくるりと舞うときとまれでも叫んでしまいそうな快感押し寄せる同時にという何ものかなく抜け出していきとても身軽になったからだだけ残されるもっともいつもそんなにうまく蹴れるわけではないしばしばかんさわがしいたてながら舗道転がっていったり二、三メートル芝生ぽとんと落ちてとまったりするそれでもかん蹴った喜び変りない
 小六少年またいうかんけり隠れているときとっても幸福なんだなんだか温かい気持ちするいつまででも隠れていてもう絶対に出て来たくなくなるんだ管理塔からの監視死角隠れているとき一人であってもあるいは二、三いっしょであっても羊水包まれたような安堵感生まれるいうまでもなくこの籠り管理社会した市民社会からのアジール避難所創建身ぶりなのだ市民社会からの離脱内閉においてかいこまゆつくるようにもう一つコスモス姿現してくるそれ胎内空間にも似て根源的な相互的共同性充ちたコスモスである大人子どもそこで見失った自分なる子ども〉、〈無垢なる子ども再会するのである
 小六男の子最後もう一つつけ加えていうかんけり、「オニ違ってほか救おうとする自分救われたいけれどつかまった仲間助けなくちゃって夢中になるのが楽しいだけどオニ大変だオニ気の毒だから何回かかん蹴られたら交替するんだ実際かんけりでは隠れた誰もオニ見つかって市民社会復帰したいとは考えない運悪く捕われても勇者忽然と現れて自分救出してくれること願っている隠れた囚われた奪い返して帰って来ようとするのはつねにアジール市民社会例外的領域であるオニ気の毒であるのはオニ最初から市民社会住人であるかぎり隠れた何人見つけてもそのこと自分市民社会復帰するドラマ経験しようがないからである隠れる市民社会では囚われ人以外ではなくしたがってオニ管理者であることやめることはできない
(栗原彬「かんけり政治学1984