「でる(出る)」9.用例

13/10/2017 10:44

→「でる(出る)9.

用例

 容貌その持主何人にも推薦するしかしそればかりでは下宿屋利かすこと出来ないそこで性行どうかと云うと当時岡田均衡保った書生生活している少かろう思っていた学期試験点数争って特待生狙う勉強家ではない遣るだけちゃんと遣って中位よりには下らずに進んで来た遊ぶ時間極って遊ぶ夕食必ず散歩出て十時には間違なく帰る日曜日には漕ぎ行くそうでないとき遠足する競漕選手仲間向島泊り込んでいるとか暑中休暇故郷帰るとか壁隣部屋主人いる時刻留守なっている時刻狂わない誰でも時計号砲合せること忘れたには岡田部屋問い行く上条帳場時計折々岡田懐中時計に拠って匡されるのである周囲には久しくこの行動見ていればいるあれ信頼すべきと云う感じ強くなる上条お上さんお世辞言わない破格な金遣いしない岡田褒め始めたのはこの信頼本づいているそれには月々勘定きちんとすると云う事実与かってあるのはことわるまでもない。「岡田さん御覧なさいと云う屡々お上さんから出る
どうせ岡田ようなわけには行かない越して云う学生ある此の如くして岡田いつとなく上条標準的下宿人なったのである
森鷗外」1913)
 高いところから墜落して一時的にだが記憶喪失かかったいる
意識もどってはじめて見たときこれなんなのか使うのか判らなかったですねえ判らないなりなんかひどく懐しいんだなあ懐しくてそうなのにここまでかかっているのに思い出せないあの情けなさといったらなかったなあ
 ハシという名前使う判ったとき嬉しくて男泣き泣いてしまったという
向田邦子チャンバラ1982冒頭