というのは(と言うのは・と云うのは・と謂うのは) 連語

21/12/2015 11:18

といふのは」]
連語
1.
格助詞」+動詞いう(言う・云う・謂う)格助詞」+係助詞
2.

接続詞的に用いて。]
語または文などを取り上げ、それについての理由・原因に関する説明や意義などを続けて述べる。そのわけは。その理由は。なぜならば。изразява обяснение за причина за дадено нещо;това е така,защото
彼は欠席が多い。というのはアルバイトで忙しいからだ。Той отсъства много.Причината е,че е зает с почасова работа. 私は答えに困った。というのは、そんな事はこれまで考えたこともなかったからだ。Затрудних се с отговора.Така стана,тъй като досега не бях мислил по въпроса.
3.
接続助詞的に用いて。]
主語を示す。
話というのは、そのことですか

用例

1.
 埴輪というのは元来その言葉示している通り埴土作った素焼き円筒ことであるそれたぶん八百ぐらい火熱加えたものらしく赤褐色呈している用途大きい前方後円墳周囲垣根であったこの素焼き円筒には上部いろいろな形象変化させたものあるその形象人間生活において重要な意味持っているものまた人々日ごろ馴れ親しんでいるもの現わしているとか道具とか家畜とか家禽とか特に男女人物とかそれである伝説では殉死習慣廃するために埴輪人形立て始めたということなっているその真偽わからないにしてもとにかく殉死同じように葬られる死者慰めようとする意図基づいたものであること間違いないところであろうそういう埴輪形象では人物動物などなかなかおもしろいあるそれわれわれわが国古墳時代造形美術として取り扱うことができるのである
 わが国古墳時代というと西暦紀元世紀ごろから世紀ごろまで応神仁徳朝鮮関係中心とした時代であるあれほど大きい組織的な軍事行動やっているくせにその事件愛らしい息長帯姫物語として語り残されたほどにこの民族想像力なお稚拙であったたとい稚拙であるにもしろその想像力一方わが国古い神話建国伝説など形成しつつあった他方ではこの埴輪人物動物など作っていたのである言葉による物語と、形象による表現とはかなり異なっているしかしそれ同じ想像力働きであること考えればいろいろ気づかされるあることと思う
和辻哲郎人物埴輪1956冒頭
「というのは(と言うのは・と云うのは・と謂うのは)」1.用例(1970年代)
 住むいなくなった木造民家ほとんど改修せずに使うデイ・サーヴィス施設だったもちろんバリアフリーからはほど遠い玄関には石段あり玄関引く玄関間ある脱いでよいしょ上がるこんどそれ開けてみな集《つど》っている居間入る軽い認知症患っているその女性お菓子おしゃべり興じている老人たちにはすぐに入れず呆然と立ちつくすなんとなくいたたまれず折ってしゃがみかけるとっさどうぞいざりながら自分使っていた座布団差しだす伸びる。「おかまいなく座布団押し戻し、「言うておす遠慮せんといっしょお座りやすふたたび座布団押し戻される…。
(鷲田清一「身ぶり消失」2005)
2.
  人生において或る意味では習慣すべてであるといふのはつまりあらゆる生命あるものもつてゐる生命とはであるといふことができるしかるに習慣それによつて行爲出來てくるものであるもちろん習慣單に空間的なではない單に空間的な死んだものである習慣これ反して生きたでありかやうなものとして單に空間的なものでなく空間的であると同時に時間的時間的であると同時に空間的なもの即ち辯證法的なである時間的に動いてゆくもの同時に空間的に止まつてゐるといふところ生命的な出來てくる習慣機械的なものでなくてどこまでも生命的なものであるそれ作るといふ生命内的な本質的な作用屬してゐる
三木清習慣について」『人生論ノート』1941、冒頭
3.
  
劇烈な三面記事を、写真版して引き伸ばしたような小説を、のべつに五六読んだら全く厭になった食っていても生活難といっしょに胃の腑まで押し寄せて来そうでならない張ればせっぱ詰っていかにも苦しいそこで帽子被って空谷子《くうこくし》の行ったこの空谷子と云うのはこういうに、話しするのに都合よく出来上った哲学者みたような占者《うらないしゃ》みたような妙なである
夏目漱石「金」『永日小品』1909、冒頭
  数馬
傍輩から、外記自分推してこのたび当らせたのだ聞くや否や即時に討死しよう決心したそれどうしても動かすこと出来ぬほど堅固な決心であった。外記ご恩報じさせると言ったということであるこのはからず聞いたのであるが実は聞くまでもない、外記薦めるにはそう言って薦めるにきまっているこう思う、数馬立ってもすわってもいられぬような気がする自分先代引立てこうむったには違いないしかし元服してからのち自分いわば大勢近習うち一人別に出色扱い受けていないには誰も浴しているご恩報じ自分に限ってしなくてはならぬというのはどういう意味言うまでもない自分殉死するはずであったのに殉死しなかったから命がけ場所やるというのである何時でも喜んで棄てるさきにしおくれた殉死代りに死のうとは思わない惜しまぬ自分なんで先代中陰果て惜しんだであろういわれないことである畢竟どれだけ入懇になった殉死するというはっきりしたない同じように勤めていた近習若侍うちに殉死沙汰ないので自分ながらえていた殉死してよいことなら自分よりもさきにするそれほどことにも見えているように思っていたそれにとうにするはず殉死せずにいた人間として極印打たれたのはかえすがえすも口惜しい自分すすぐこと出来ぬ汚れ受けたそれほど加えることあの外記でなくては出来まい。外記としてはさもあるべきことであるしかし殿様なぜそれお聴きいれになった。外記傷つけられたのは忍ぶこと出来よう殿様棄てられたのは忍ぶこと出来ない島原乗り入ろうとしたとき先代お呼び止めなされたそれ馬廻りものわざと先手加わるお止めなされたのであるこのたび当主怪我するなおっしゃるのはそれとは違う惜しいいたわれおっしゃるのであるそれなんのありがたかろう古い新たに鞭うたれるようなものであるただ一刻早く死にたい死んですすがれる汚れではない死にたい犬死でもよいから死にたい
森鷗外阿部一族」1913)