格助詞

18/12/2014 16:29

格助
[現在では「え」と発音。「あたり」の意の
名詞「へ(辺)」から転じたもの。名詞に付く。上代からある語で、1.すなわち動作・作用の向かう目標を移動的に指示するのが原義。2.~4.平安時代末・中世以降見られるようになったもの。時代のくだるに従ってその用法を拡大し、現代では本来は場所や動作・作用の帰着点を静止的に指示する「」とともに広く用いられるようになり、「」との境界が次第にあいまいになる。]
1.
動作・作用の向けられる目標地点・方向を表す。の方向に向かって。の方へ。
私は東京へ行く。Отивам в(към) Токио. 西へ向かうвървя/насочвам се на запад 東へ進むнапредвам/придвижвам се на изток 佐渡へ佐渡へと草木もなびく
2.
動作・作用の向けられる対象を示す。に対して。に。
息子へ小包を送るизпращам колет на сина ми ご家族へよろしくお伝えください。Моля,предайте поздрави на семейството.
3.
動作・作用の帰着点を示す。
日本へ着くのは何時ごろですか。Към колко часа е пристигането в Япония. やっと我が家へたどり着く 本はテーブルの上へ置いて下さい。Поставете книгата върху масата. 私はペンを箱の中へ入れた。Сложих химикалката в кутията.
4.
動作・作用の行われる場所を示す。
お使いの方が玄関へ来ていますが
5.
[「ところへ」の形で。]
動作・作用の行われる事態を表す。
ちょうど寝ようとする/寝る/寝ている/寝たところへ電話が鳴った

用例

1.
秋風に大和越ゆる雁がねはいや遠ざかる雲隠りつつ
(「万葉集奈良時代
今日《けふ》、車、京とりにやる
紀貫之土佐日記/土左日記」935?)
2.
われらが主の太政入道殿、いかで参らであるべき
(「平家物語」13世紀前半
巻物三巻を作りて、院まゐらせけれども
(「平家物語」13世紀前半
やがて渇くとて
吹かれちゃいられない
思うような人間じゃない
そうそんな人間じゃない
どうにかなる戯けても
どうにもならないことがある
これじゃまるでピエロ占い師
放った御影石
たかが言葉嘯けど
されど言葉摩訶不思議
かつてした玉手箱
にはある
化かし合い
それ眺める天邪鬼
何処も彼処も言うなれば極楽
足りない七並べ
朝焼け向こう 真実悲しいほど勝手なもん
生きとし生ける全て 注ぐ
枯れ大地罅割れる そこ降るのだろう
明日へと さあ進め 運命とは儚きあの旋律よう
生きとし生ける全て 注ぐ
枯れ大地罅割れる そこ降るのだろう
生きとし生ける全て 注ぐ
枯れ大地罅割れる そこ降るのだろう
思うような人間じゃない
そうそんな人間じゃない
もはや人間じゃない
(森山直太朗・御徒町凧作詞、森山直太朗作曲、中村太知編曲「生きとし生ける」2004)
3.
十月十四日、関東下着《げちゃく》
(「平家物語」13世紀前半
また仁和寺帰りて、親しきもの、老いたる母など、枕上によりゐて
吉田兼好徒然草」14世紀前半
4.
郎等ガオ庭祗候《しこう》ツカマツッタコトモ
(天草本「平家物語」16世紀末)