助動詞

25/03/2012 11:16

助動
つ/つるつれてよ
[完了の
助動詞下二段型活用用言及び助動詞「る」「らる」「す」「さす」「しむ」などの連用形に接続する。動詞「う(棄)つ」の「う」が脱落したも のという。3.平安後期中世以降の用法で、現代語では用法が固定化し、並立助詞として扱われる。「つ」と「ぬ」の違いは、「つ」が多く他動詞に付き、 有意的動作の完了、意志的な完了を表すのに対し、「ぬ」は多く自動詞に付き、自然的作用、状態の発生、自然的な完了を表す傾向がある。また、「つ」は事実・状態を直接的に表現するのに対し、「ぬ」は事実・状態を傍観的に表現するという。]
1.
動作・作用の完了する/したことを表す。...た。...てしまう/った。
2.
[多く「てむ(てん)」「つべし」「つらむ」の形で]
ある事柄が実現するという陳述の確認・強意を表す。(きっと/確かに)…。
3.
[「…つ…つ」の形で]
動作・作用が同時に/継起して/繰り返し行われることを表す。...たり…たりする。
4.
ある事実に対する確認の気持ちを表す。...た。

たり・つ[並立助詞]

用例

1.
ほととぎす来鳴く五月短か夜も独りし宿《ぬ》れ明かしかねつる
(「万葉集奈良時代
我も見人にも告げむ勝鹿の真間の手児名が奥つき処
(「万葉集奈良時代
なよ竹のかぐや姫とつけ
(「竹取物語平安初期
死にければ、陣の外に引き棄て
清少納言枕草子平安中期
2.
冬は雪をあはれぶ。積もり消ゆるさま罪障にたとへべし
鴨長明方丈記」1212)
門《かど》よくさしよ。雨もぞ降る
この事かの事怠らず成じ
3.
組ん組まれ、討ち討たれ、敵も御方《みかた》も隙のなきこそおもしろけれ
僧都、乗つてはおり、おりてはのつ、あらまし事をぞし給ひける
(「平家物語鎌倉時代
夜昼三日まで上げ下し拷問せられけるに
(「太平記」14世紀後半
飲み食い此時まで
坪内逍遥当世書生気質」1885-86)
このあいびき先年仏蘭西《フランス》死去した露国では有名な小説家ツルゲーネフという端物《はもの》です今度徳富先生依頼訳してみました訳文我ながら不思議とソノ何んだこれでも原文きわめておもしろいです
九月中旬というころ一日自分さる座していたことあッた今朝から小雨降りそそぎその晴れ間にはおりおり生ま煖《あたた》かな日かげ射してまことに気まぐれな空ら合いあわあわしい白ら雲空ら一面棚引くかと思うとフトまたあちこち瞬く間雲切れしてむりに押し分けたような雲間から澄みて怜悧《さか》し気《げ》に見えるごとくに朗《ほがら》かに晴れた蒼空のぞかれた自分座して四顧してそして傾けていた木の葉頭上幽《かす》かに戦《そよ》いだその聞たばかりでも季節知られたそれ春先するおもしろそうな笑うようなさざめきでもなくゆるやかなそよぎでもなく永たらしい話し声でもなくまたおどおどしたうそさぶそうなお饒舌《しゃべ》りでもなかッたただようやく聞取れる聞取れぬほどしめやかな私語であったそよ吹く忍ぶように木末伝ッた照る曇るじめつくようす間断なく移り変ッたあるいはそこありとあるすべて一時微笑したように隈なくあかみわたッてさのみ繁くないほそぼそとした思いがけず白絹めくやさしい光沢《つや》帯び地上散り布《し》いた細かな落ち葉にわかに映じてまばゆきまでに金色《こんじき》放ち頭《かしら》かきむしッたような「パアポロトニク」(類いみごとなしかも熟《つ》えすぎた葡萄めく帯びた際限なくもつれからみして目前透かして見られた
ツルゲーネフ作・二葉亭四迷訳「あひびき」1888、冒頭)
4.
真木柱太き心はありしかどこの我《あ》が心鎮めかね
(「万葉集奈良時代