助動詞

28/03/2014 10:45


助動
るるるれれよ
自発受け身可能尊敬助動詞下二段活用。但し、自発可能の意を表す場合には、命令形は用いられない。四段ナ行変格ラ行変格活用動詞未然形に付く。中古になって発達した語で、近世まで広く用いられた。「らる」と意味用法は同じであるが、未然形がア段となる動詞には「る」が付き、それ以外の場合は「らる」が付くというように、接続の仕方に分担がある。1-1.の用法のときはラ変動詞には付かず、無生物が受け身主語になることは極めて少ない。1-2.は、鎌倉時代ごろまでは、多く打消し打消しとなる反語を伴って不可能の意を表す。なお、1-2.1-3.用法には命令形がなく、1-4.平安時代以降、盛んに用いられた。上代では、「」の語が用いられることが多く、「る」はまだほんの僅かしか用いられていない。「る」は中古以降に多く用いられるようになる。中世には、連体形「るる」が終止法として用いられるようになり、命令形には「れい」が現れるが、やがて一段活用して「れる」となり、現代にまで及ぶ。]
1-1
受け身の意を表す。他から何らかの動作・作用の影響を受ける意を表す。…れる。изразява страдателно значение (т.е., че човек е подложен на влияние, произлизащо от чужди действия)
1-2.

可能
の意を表す。ある動作をすることができる意を表す。古くは、打ち消しの語を伴って、不可能の意を表すのに多く用いられた。…ことができる。показва, че действието, обозначено от съответния глагол, може да бъде извършено/ е възможно/ е осъществимо
1-3.

自発
の意を表す。ある動作が自然に、また無意識的に 実現してしまう意を表す。自然と…られる。つい…られてくる。изразява спонтанност (т.е. , че дадено действие се извършва/ дадено нещо се случва естествено, от само себе си и че при него няма наличие на воля/ намерение)
1-4.
軽い
尊敬の意を表す。他人の動作を表す語に付いて、動作者に対する敬意を表す。もともと敬意を含んでいる動作に付くことが多い。…れる。…なさる。изразява учтивост по отношение на действията на друго лице

完了
助動詞」の連体形

(助動)らる(助動)

用例

1-1
勅旨《おおみこと》戴き持ちて唐《もろこし》の遠き境に遣はさ罷りいませ
(「万葉集奈良末期
このあひだに使はむとてつきてくる童あり
紀貫之土佐日記平安中期
あたの風吹きて、三つある舟、二つは損は
(「宇津保物語平安中期
あまりに水が速うて、馬は押し流さ候ひぬ
(「平家物語鎌倉時代
1-2
我が妻はいたく恋ひらし飲む水に影《かご》さへ見えてよに忘ら
(「万葉集奈良末期
酔《ゑ》ひのすすみては、忍ぶることもつつま
紫式部源氏物語平安中期
知らぬ人の中にうち臥して、つゆまどろま
菅原孝標女更級日記」1059)
悔ゆれども取りかへさるるよはひならねば、走りて坂をくだる輪のごとくに衰へゆく
吉田兼好徒然草」14世紀前半
1-3.
けふは京のみぞ思ひやらるる
紀貫之土佐日記平安中期
秋来《き》ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれ
(「古今和歌集」913)
筆をとばもの書かれ、楽器をとば音をたてんと思ふ
吉田兼好徒然草」14世紀前半
1-4.
相模道《さがむじ》の余綾《よろぎ》の浜の砂《まさご》なす児らはかなしく思はるるかも
(「万葉集奈良末期
御門なほめでたくおぼしめさるることせきとめがたし
(「竹取物語平安初期
人ひとり参らよかし
紫式部源氏物語平安中期
かの大納言、いづれの船にか乗らべき
(「大鏡平安後期
庭に控へたまへる人々みな鎧の袖をぞ濡さける
(「平家物語鎌倉時代
2.
草枕旅の翁と思ほして針そたまへ縫はむ物もが
(「万葉集奈良時代
我が君のあまねき御代の道つくりくぼめ身をも哀れとは見よ
(「新撰和歌六帖(新撰六帖題和歌)」1243)