までもない(迄もない) 連語

09/05/2013 12:08

連語
→「までも(迄も)

用例

はかばかしき事は片端も学び知り侍らねば、尋ね申すまでもなし
吉田兼好徒然草」14世紀前半
これは申すまでもなけれども
狂言「目近籠骨《めちかこめぼね》」)
数馬傍輩から、外記自分推してこのたび当らせたのだ聞くや否や即時に討死しよう決心したそれどうしても動かすこと出来ぬほど堅固な決心であった。外記ご恩報じさせると言ったということであるこのはからず聞いたのであるが実は聞くまでもない、外記薦めるにはそう言って薦めるにきまっているこう思う、数馬立ってもすわってもいられぬような気がする自分先代引立てこうむったには違いないしかし元服してからのち自分いわば大勢近習うち一人別に出色扱い受けていないには誰も浴しているご恩報じ自分に限ってしなくてはならぬというのはどういう意味言うまでもない自分殉死するはずであったのに殉死しなかったから命がけ場所やるというのである何時でも喜んで棄てるさきにしおくれた殉死代りに死のうとは思わない惜しまぬ自分なんで先代中陰果て惜しんだであろういわれないことである畢竟どれだけ入懇になった殉死するというはっきりしたない同じように勤めていた近習若侍うちに殉死沙汰ないので自分ながらえていた殉死してよいことなら自分よりもさきにするそれほどことにも見えているように思っていたそれにとうにするはず殉死せずにいた人間として極印打たれたのはかえすがえすも口惜しい自分すすぐこと出来ぬ汚れ受けたそれほど加えることあの外記でなくては出来まい。外記としてはさもあるべきことであるしかし殿様なぜそれお聴きいれになった。外記傷つけられたのは忍ぶこと出来よう殿様棄てられたのは忍ぶこと出来ない島原乗り入ろうとしたとき先代お呼び止めなされたそれ馬廻りものわざと先手加わるお止めなされたのであるこのたび当主怪我するなおっしゃるのはそれとは違う惜しいいたわれおっしゃるのであるそれなんのありがたかろう古い新たに鞭うたれるようなものであるただ一刻早く死にたい死んですすがれる汚れではない死にたい犬死でもよいから死にたい
森鷗外阿部一族」1913)
容貌その持主何人にも推薦するしかしそればかりでは下宿屋利かすこと出来ないそこで性行どうかと云うと当時岡田均衡保った書生生活している少かろう思っていた学期試験点数争って特待生狙う勉強家ではない遣るだけちゃんと遣って中位よりには下らずに進んで来た遊ぶ時間極って遊ぶ夕食必ず散歩出て十時には間違なく帰る日曜日には漕ぎ行くそうでないとき遠足する競漕選手仲間向島泊り込んでいるとか暑中休暇故郷帰るとか壁隣部屋主人いる時刻留守なっている時刻狂わない誰でも時計号砲合せること忘れたには岡田部屋問い行く上条帳場時計折々岡田懐中時計に拠って匡されるのである周囲には久しくこの行動見ていればいるあれ信頼すべきと云う感じ強くなる上条お上さんお世辞言わない破格な金遣いしない岡田褒め始めたのはこの信頼本づいているそれには月々勘定きちんとすると云う事実与かってあるのはことわるまでもない。「岡田さん御覧なさいと云う屡々お上さんから出る
どうせ岡田ようなわけには行かない越して云う学生ある此の如くして岡田いつとなく上条標準的下宿人なったのである
森鷗外」1913)